カゼなどとは違って、うつ病の場合、一度薬を飲めばそれですべてが解決するという簡単なものではありません。
ですから、ある程度長期的なスパンを視野に入れて、あせらずじっくりと治療することが大切です。あせるあまり、完治せずに治療を終了してしまったことで
ですから、あせる気持ちもわからないではないですが、とにかく「じっくり治す」ということを意識していただきたいものです。
これはあくまでも一般論としての見解ということになりますが、うつ病が完治するまでの治療期間の平均的なスパンは、だいたい半年前後であると言われています。
早ければ3カ月で完治したという例もよく聞かれますし、全体の7割の患者が3カ月~7カ月程度で完治すると考えられているのがうつ病の一般的な治療期間です。
ただし、これはあくまでも、「うつ病」という非常に多様な症状をすべてひっくるめたデータであり、その人の治療方法も年齢もまったく無視していますので、公の発表であるとは言え、そんなに単純明快なデータではないと言えます。
中には1年たっても改善が見られないという人もいれば、4年や5年といった長期におよぶ患者さんもいらっしゃいます。
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期間で焦るよりも改善された部分を見る
一般的なデータであるとは言え、「3カ月~7カ月」などという数字を目にしてしまうと、それ以上時間がかかっていることで、どうしてもあせってしまうのが人間の心情です。
しかしそんなときは、全体のイメージをとらえるようにしてください。
つまり、「うつ病」としては未だ完治していない状況であるかもしれませんが、しかし、何から何までまったく変化せずに現在に至っているというわけではないと思います。
ですから、うつ病治療を通して、まったく改善されていない、あるいは全体的にさらに症状が悪化しているという場合は、薬を変えたり治療法を変えたりする必要があると思います。
しかし、着実に改善されていることが実感できたとするならば、そのまま治療を続けるのが有効である可能性のほうがずっと高いのです。
うつ病というのはとにかくいろいろな意味でデリケートな病気ですから、治療に対して慎重になることは大切です。
しかし、お医者さんとしっかりとカウンセリングを重ねて、治療が正しい方向に向かっているのであれば、そんなに心配する必要はないと思います。
心配であれば、とにかくお医者さんと話あうことが大切です。
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世間から置いて行かれる
うつ病の治療を焦るのは厳禁ですが、現実問題として仕事復帰や社会復帰を考えたらじっくり治すと悠長な事も言っていられないのも事実です。
長年休んだブランクを再び元の状態からすぐに再開させてくれるほど世の中は甘くないのです。焦ってもダメ、しかし時間も無制限で治せば良いという訳にはいかないのです。
治療に向けてしっかり動き出さなければ改善もしていかないという可能性もあるのです。
正しい治療で効率的な効果を期待できる治療法をしていかなければならないのです。
少しづつ改善しているのならともかく、まったく変わっていない状態なら治療方法を変えてみる必要もあるかもしれません。
少しづつでも改善しているのなら焦らず完治させる必要はありますが、まったく改善が見られないのなら完治への一歩でも前進させるためには必要な事です。
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うつ病の克服期間を考える
うつ病の重症度も多岐にわたり、それを治療する方法も様々な方法があります。
また克服する期間も人それぞれなので結論から言えば克服するまでの期間は人それぞれという事になります。
ただし、多くの場合数か月で克服することが出来るようですが克服とは再発の心配がなくなってこその話なのでどの時点で完全に克服できたという判断も難しいところです。
うつ病は再発する可能性の高い病気なだけに気分が戻ったからと言って克服したことにはならないのです。
あくまで一般的の話になりますが3、4か月ほど治療をすれば気分は大分回復している事が多いです。
ただし、その時点では再発の可能性も高く残している状態で油断は禁物です。
でその気分をキープするようにしなければなりません。そして再発しないようにすることまでが治療なのです。うつ病の治療の流れはそこまでする事なのです。
つまりうつ病の治療にはそれぞれ段階があるという事なのです。
「急性期」、「回復期」、「再発予防期」があり状況によってその期間は大きく異なりますが目安として急性期が1か月~3か月、回復期が4か月~6か月、再発予防期が1年~、というのが典型的な目安の期間といわれています。
治療により急性期でうつ状態といわれる気分の落ち込み等の症状はおさまりますが、その後もその状態をキープする事が重要なのです。
ますが、まず第一に行わなければならないのが休養と言われています。
そこに抗うつ薬などを利用して心の回復を待ちますが、この抗うつ薬も効果が表れるまでに2週間ほどかかりるのが一般的でその時点で2週間という期間を要することになります。
そして何より心の病気といわれるうつ病で重要なのがカウンセリングなどの精神療法となります。
最初の急性期では休養が重要視され、回復期では抗うつ薬などの薬物療法、そして再発予防のためにカウンセリングが欠かせません。
これらの期間はその人のうつの状態にも大きく左右されますが、基本的に治療の流れとしてはこの順番になります。
軽症ならばもっと早い期間で再発予防期に移行することが出来ますが、さらに時間を要する人も少なくありません。
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うつ病の治療期間の統計
うつ病の治療期間は人それぞれで、1年程度で改善される人もいれば10年以上薬物治療を続けても、十分納得のできる効果を感じられない人もいます。
それぞれ病気の重度によっても違いますが、うつ病の治療期間の平均はどのぐらいなのでしょう。統計から全体の状況をチェックしてみたいと思います。
2016年には心の健康づくりを進めるために国家予算が84億円も計上され、うつ病など精神疾患を減らす取り組みを行っていますが、全く改善されていないというのが現状です。
うつ病の治療は長期にわたるといわれているだけに、ある程度どのぐらいで治るという見通しが欲しいもの。
しかし実際には
です。血液検査やレントゲンなどで測ることのできる病気でもないため、本当に治療の結果がまったく見えない状態はつらいものがあります。
うつ病学会の治療ガイドラインでは、約1~3年程度の治療が必要と書かれていますが、現実とはまったく違います。
早期治療なら治療開始から3カ月が約50%、6カ月が約80%で治療が完了するということで、平均約5カ月程度で治療が終わると報告している診療内科もあります。
しかし日常生活に問題が起こるほど重度になってからの治療開始になると最低でも1年以上の治療が必要になるとも報告しているのです。このことからも早期治療がとても重要と言えます。
では日本うつ病学会の第二回総会市民公開講座の資料による、日本におけるうつ病の回復率データをチェックしてみましょう。
ここでは治療開始から8カ月までで約6割の人が回復し、4年で約90%の人が終了しているとのこと。
治療開始から8カ月を超すと、長引く可能性が高いというものでした。ここには再発は考慮に入っていません。
1年以内に再発する場合もあるとのことですが、1年以内の再発は逆に完治していないとも言えそうですが、1度治療をやめることができた数字として参考にしておきましょう。
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