うつ病にもいろいろな種類がありますが、その中で一番やっかいなもののひとつに「難治性うつ」、あるいは「治療抵抗性うつ」という病気があります。
これは、うつの症状のカテゴリーにおいては中期的症状に属することが多いです。
これまで十分な投薬治療(2種類以上の薬を服用)やカウンセリング治療を受けているにもかかわらず自殺願望にときおり襲われる、あるいは自殺衝動に駆られるといった症状が軽減されずに長い時間が経過したケースを「難治性うつ(治療抵抗性うつ)」と呼ばれます。
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難治性うつ病とは
うつ病治療は現在薬物治療が主体となっています。しかし長期間治療を行っても、なかなか思ったような結果が出ない場合に、
のです。つまり初診でうつ病と診断されたときには、難治性うつ病という診断はされません。
そこで抗うつ薬や気分安定薬などが処方され、必要な指導も行われます。大体3~6カ月間ほどの薬物治療で落ち着く人が多いと言われていますが、まだまだ改善されていないという人も多くいます。
そこで医師は今までの処方を変えて、他の処方を試すことになります。
それによってそこからまた3~6カ月たってもまだまだ結果が見られない場合は、長期間に渡って症状が続くうつ病と判断して、難治性うつ病という診断をつけるのです。
例えば職場や学校にストレスの原因がある場合は、とにかくその場をいったん離れなければ薬を飲んでもなかなか結果が出ないことがあります。
うつ病は薬物治療だけで治るというものではないので、環境によっては薬物治療の結果も半減以下になってしまうことも。
また医師の処方に問題がある場合に長期化してしまい、難治性うつ病とされてしまうこともあります。
うつ病に直接必要がなくても向精神薬などが使われることが多くなっています。
しかしうつ病はそのまま、だらだらと治療が続いてしまい、必要のない薬がどんどん処方され、最終的には電気痙攣法などのリスクの高い治療を行われることまで起こっています。
あくまでも難治性うつ病は、
であり、うつ病の種類というふうに考えないようにしましょう。もちろん難しいうつ病の場合もありますが、治療が難しいということは、治療に問題があることも考えるべきではないでしょうか。
セカンドオピニオンなどを利用して、他の専門医の意見を聞くことも試してみましょう。
環境も整え、信頼のできる医師の治療を受けても、なかなか治療の結果が出ないときには腰を据えてうつ病と取り組むことも必要になるのではないでしょうか。
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うつ病の多くがこの「難治性」
ただし、これはあくまでも俗称に過ぎず、医学的に厳密に定義付けされているわけではありません。
ただ、少なくとも私の周囲にいるうつ病罹患者に関しては、かなりの確率でこの「難治性うつ」の罹患者に属するため、一般的なデータを参照したわけではないですが、
と考えられるうつに属しているのではないかと憶測します。
あくまでもこれは印象ということになりますが、うつはそう簡単に治すことができる病気ではなく、ある程度の長期戦を覚悟しなければならない部分も正直あります。
そうでなければ、これほどまでに各種メディアで「うつ」をテーマにした話題を取り上げることもないのではないかという気がします。
ですから、もし近親者で「うつ」を発症した人がいる場合には、あまりあせらせたりせず、じっくりと構えて根本的な改善をはかることを目標にするとよいという気がします。
難治性うつ病と診断されたら厚生労働省のページ
難治性うつ病はなかなか治らないうつ病、いろいろな治療をしても結果の出にくいうつ病と説明されても、やはり「治らない」と思い込んでしまい、とてもショックに陥る人もいるのではないでしょうか。
そこでまず難治性うつ病はどういう意味か。また難治性うつ病と診断されても、諦めずにまだまだ治療に問題がないかなど考えることも大切です。
そんなことからも厚生労働省のうつ病に関するさまざまなホームページを閲覧するようにしましょう。
医療機関の紹介や、体験記などもしっかり載っていて、今後の不安を感じたときにはしっかり読んでみるといろいろな参考になるはずです。
うつ病について、うつ病かも知れないというときの診察方法、早期発見法について、うつ病対策についてなどもしっかり紹介されています。
現在の精神疾患の現状や、精神保健医療福祉の改革ビジョンなども紹介。
また各都道府県で精神疾患について、どのような医療が求められているのかという現状も把握することができます。そして地域ごとの相談先や医療機関なども紹介。
またうつ病と闘っている家族などの自助グループの紹介なども紹介されています。難治性うつ病となると
そんなときのサポートにも厚生労働省のホームページは利用できます。うつ病をさまざまなことをしっかり知ることで、難治うつ病と闘うこともできるはずです。
そのためにも厚生労働省では、さまざまなサービスを行っているので、まずネットで調べてみましょう。
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難治性うつ病の残遺症状
特に難治性うつ病などとなると薬物治療も長くなるので、
残遺症状とは、いわゆる後遺症のことを指します。残遺症状は病状が回復し中核症状が回復しても、周辺症状が残っている場合などのことで、普通の生活に馴染みにくく少し時間がかかることもあります。
会社などではうつ病を改善し復帰してきても、完全ではない部分があるため責任のあることは任せられないということになることも。
結局会社復帰に失敗したり、また新たなストレスによって、うつ病を再度呼び起こしてしまうことにもつながるのです。
特に難治性うつ病の残遺症状を改善することは、うつ病の再発率も低下させることにつながります。逆に残遺症状を放っておくことで、再発率は高くなってしまうのです。
難治性うつ病の残遺症状としては、興味関心、生き甲斐が以前の状態まで戻っていない。今でもおっくう感が残っている。
集中力の低下がまだ見られるためミスが多い。昼から調子が良くなるが、朝はまだ元気な気持になれないなどが主な症状です。
残遺症状を改善するには抗うつ薬を必要最小限に減らすことと、抗うつ薬以外に非定型向精神薬をプラスすると良いとも言われています。
特に難治性うつ病は薬物治療が長かったこともあり、上手に減らしていく必要があります。ここで失敗しないように医師としっかり相談しながら最終治療を進めていきましょう。
場合によっては薬物を摂取しながらの仕事復帰になることもあるので、医師の処方を守ることも大切です。
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