うつ病というのはとても恐ろしい病気であり、ちょっと間違えた治療をしてしまうと、そのまま
です。そして、おそらく多くの人がそのことはすでにご存知でしょう。
そして、これは「治療」において言えることではなく、医師ではない私たち一般の人間についてもまったく同様のことが言えるのです。
すなわち、うつ病罹患者との接し方を間違えてしまうと、やはり同じように「死」を招いてしまうこともあるということを私たちは十分に理解している必要があります。
特に、「死にたい」という発言を罹患者がした場合に、これはうつ罹患者の
であり、
です。絶対に突き放したりしてはいけません。そんなときには、「あなたが必要である」あるいは、「あなたは必要な人間である」ということをなんとか理解してもらってください。
がんばれは逆効果
それから、罹患者がそのような発言がなくても、
という言葉をかけるのは極力避ける
ようにしましょう。うつ罹患者は、ただでさえ「がんばっていない」と思われることにこれ以上ない恐怖を覚えているのです。
つまり、自分が病気であること常に気に病み、自分が少しでもがんばらなければと、いつでも戦っています。
そういう心理状況の人に対して「がんばれ」のことばほど酷なものはありません。
ですから、できるだけ「がんばれ」などの励ましのことばを面と向かってかけることだけは避けてほしいと思います。
頑張らなければうつ状態から脱しないという意味でとらえられてしまっては当人はさらに追い込まれてしまいます。
もともと、頑張り屋さんがなるケースが多く頑張ったせいでうつの状態になってしまっているかもしれません。
少しでも早く回復してほしい気持ちは分かりますが気長に回復を待つことも大事なのです。
反論、指摘はしない
うつ状態の人は普通では考えられない思考回路で理解しがたい言動が多々あり接している中で思わぬ傷をつけられたり、悔しい思いをするかもしれません。
もちろん、その人がそのような行動や言葉を発したとしてもそれはうつ状態のせいなのです。これを大前提で理解してあげる必要があります。
その言動を
のです。説教なんてもってのほかです。もちろん、すべてを共感する必要はありませんが、そのような状態であることを少しでも理解してあげる必要があります。
そのような精神状態であることを分かってあげる事が大事なのです。
もちろん心が病んでいるのですが、それを指摘してはなりません。指摘することにより追いつめてしまう事にもなりかねないからです。
悪態をついてきた相手に難しいことかもしれませんが、落ち着いてよい部分を褒めてあげる度量が無ければ接してはいけないのかもしれません。
滅茶苦茶な発言だったとしても、それを聞き流すのではなく、しっかりと聞いてあげることも必要です。聞き上手でなければ務まらないかも知れません。
ゆっくり休めも逆効果
頑張れがダメなら、逆にゆっくり休むことを促す言葉ならOKかというとそうでもありません。休むことが難しい人がうつ病になりやすいからです。
上手に休める人はもともとうつ病になっていないかもしれません。そんな人にゆっくり休むように促しても
うつ状態の人でも内心、焦りがあり少しでも早く普通の生活に戻りたいと思っています。
ゆっくり休めと言われれば、現在、休んでいるんだと再認識してしまい、その状態に焦りを感じさせてしまう可能性があるのです。
真面目な人に無理やり不良になれと言っているようなもので休んでいる状態というのは居心地は良くないのです。
しっかり休むことは大切ですが、無理やり休ませる事は本人にとっては苦しいことなのです。頑張る人に頑張らないようにさせることは不安を持つだけなのです。
休んでいることを認識させないで休養させることがベストな状態で、本当に休養が取れている状態なのです。
すこしでもそのような環境を作ってあげる為にもゆっくり休むように促す言葉もよく考えなければなりません。
接し方が分からない
私自身、最愛の人がうつ病になりました。最初にその傾向が見られたときは一時的なものだと軽く見ていて、少し休めば元に戻るだろう!。それくらいにしか思っていませんでした。
しかし、1週間、2週間経過するうちに事の深刻さを痛感しました。
私はうつ病になった経験がありません。一番理解してると思っていた自分でもその感情は理解できませんでした。何の不満も無いはずなのに・・・。
本人自身、なぜ、自分が悩んでいるのかわかっていませんでした。そのことを私が理解することなど到底不可能な事でした。
私は大事な人がこれだけ意味が分からないけど、悩んでいる事に心配する一方で、理解しがたい現実に右往左往してしまいました。
経験が無いだけに親身になる事すら出来なかったのです。少し休めば良くなるさ!その程度しか考えていなかったのです。
「誰とも会いたくない!」その言葉を聞いた時にどうすることも出来ない自分に嫌気が指しました。その言葉を最後に誰の電話にも出てくれなくなりました。
一番愛している人が困っているのに何も出来ない自分が・・・。
しました。周りでうつ病になってしまった人がいるのなら私の気持ちに共感できる人は少なくないのではないでしょうか?
連絡も取れないとなるとますます出来ることが限られます。しようとしている事が正解かどうか分かりませんが・・・。とにかく心配で仕方なかったのです。
それをきっかけにうつ病というものを調べ、自殺と言う最悪な結末を迎えることもあることを知ると、さらに心配になったことを思い出します。
これほど辛い事はありません。最善の策が分からないのですからどうすることも出来ません。
はやく通常に戻ってほしい期待とは裏腹にその方向に持って行く方法を分からないのは恋人失格です。
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うつ病患者と接するのが怖い
あなたの周りの友達、恋人、家族などがうつ病になってしまった場合、これだけうつ病が蔓延しているこの世の中、ほとんどの人の頭の中に最悪のケースはイメージできるはずです。それだけに
と身構えてしまいます。良かれと思った一言、言動が大きく影響して最悪な結果を招くことがあるのです。
うつ病になってしまった本人よりも、周りはもっと不安な心境かもしれません。
ですから周りの人がうつ病という病気に関して、もしかしたら本人以上に理解しておかなければならない病気なのかもしれません。しかし、それを専門家でないあなたに求めるのも酷な話です。
しかし、赤の他人ではなく、身近で悩んでいる人がいるのですからその必要性は感じているはずです。実際に私も恋人がうつ病になった時に、必死になってうつ病の事を調べました。
はっきり言って、うつ病になる心理がまったく分かりませんでした。何の不満もなく昨日まで普通に生活していたのに、突然、うつ状態になったのですから、いくら時間を長く共有している恋人でも、その心境はまったく理解することなど出来なかったのです。
色々調べてみると、徐々に自分自身うつ病という経験したことのない病気ですが、少しはその心境を理解することが出来るようになりました。
もちろん経験したことはないので共感できたわけではありませんが、うつ病という病気に対しての理解は深まりました。
現在、多くの人がうつ病になり決して珍しい症状ではなくなっています。
残念な事に、いまだに多くの人が自殺と言う選択を選んでしまっているうつ病ですが周りが出来ることを知る事が出来るかで大きく変わってくると思います。
幸いな事にうつ病患者は決して珍しくない為、自殺を選んでしまった人や長い間鬱状態の人も大勢いますが、その反面、
のです。「克服した経験」そこに大きなヒントがあるはずです。
「うつ病患者本人がそれを調べて自ら克服する」その余裕はないかもしれません。私の場合もおそらく無理でした。だからこそ周りのサポートが重要になると思うのです。
結果、私は最良の選択をしたと思います。結果的に彼女がうつ病を克服できたのですから!
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恋人がうつ病になったの時の接し方
あなたの彼氏や彼女がうつ病になってしまった際に、どのような接し方が良いのかまったくわからないという状態であることがほとんどだと思います。
そもそもうつ状態ときは「彼氏や彼女とも会いたくない」という精神状態であることも多々あります。そんな状態の時に恋人である自分が出来ることを考える必要があります。
絶対に必要な事はあなたがうつ病のことをしっかり理解することです。
うつ状態は通常の状態ではありませんのであなたが良かれと思って行動した、発言したことでも悪い状況を作ってしまう事もあります。
という事を認識しなければなりません。外見に変化が見られにくいうつ病は正常なら軽視してしまいがちですが深刻な病気だと理解しておく必要があります。
うつ状態の人と接すると「イライラ」してしまう事も多々あると思います。どうして分かってくれないのか?と不思議に思う事もあるでしょう。
あなたに悪態をついてくることもあります。気心の知れた恋人ならなおさらです。それがうつ病なのです。
しかし、それを感情的に返してしまうことは避けなければなりません。たとえあなたが正論でも感情的に反論してもなんの解決にもならないのです。
うつ病の人と接する際は極めて冷静な対応が求められること頭に入れてきましょう。
また、うつ病は追い込まれてなってしまう病気でもあります。元気出して!という言葉も、うつ状態の人からすれば元気を出さなければならないという気持ちをポジティブに捉えられず、プレッシャーと感じてさらに追いつめてしまう事もあるのです。
言葉を掛けることで救おうと考えない事が大事なのかもしれません。ではどうやって接すればよいのか?
うつ病の人と接するにはサポートに徹することだと思います。
一緒にうつ病を治すという気持ちを持って病院に同伴したり、処方された薬を正しく飲んでいるかをチェックして外に出る元気があるときは誘ってみたり少しでも回復し、出来なかった事が出来るようになった際には当然ではなく、それをやさしく褒めてあげ相手にプレッシャーを与えないように接することが第一となります。
同時進行であなた自身もさらにうつ病に関して勉強し、回復例などを多く知りどのようなサポートが良いのかを調べて、それを参考にしながらさらに接する努力もするべきです。
大切な恋人が少しでも良くなるようにうつ病という病気をしっかり学んでいくことが大事です。
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うつ病から脱出する一言
うつ病から抜け出したという体験談など調べるとたった一言の言葉で立ち直ったという話をよく聞きます。
誰にでもなる可能性のあるうつ病ですがならなければその心境はなかなか理解することが出来ません。
不安や怒り、被害妄想や思い込みも含めどうしてもネガティブな思考に陥りやすいうつ病。
安易な励ましはかえってプレッシャーに感じて逆効果と難しいですが、意外にもたった一言、たった一冊の本で改善することも少なくありません。そんな名言もいくつか紹介されています
もちろん、環境は人それぞれで状況が違えば響き方も千差万別なので何が良いのかは答えは出ませんが「言葉」というのはどんな治療薬よりも効果を表すこともあるようです。
本人の抜け出したい気持ちも重要だと思いますが、周りの理解もかなり重要だという事が分かります。そして、どんな言葉も真剣です。
うつ病と向き合いどんな名言で改善されるか分かりませんが言葉も大切な治療となる事は間違いありません。
ただ、それらの名言を調べてみると総じて「頑張れ」という趣旨の応援では無く「何とかなるさ」、「頑張る必要が無い」、「そのままでも良い」といった内容が目立ちます。
頑張っていない人には使いたく無い言葉ですが、頑張ったからこそ陥りがちなうつ病患者にはこのような力を抜くような言葉響くようです。
確かに頑張った人にこれ以上頑張れはなかなかハードルが上がります。そして真面目な人が多いだけに深刻に考えてしまわれがちです。
気を抜くような、もしかしたら今まで言われてこなかったような言葉をかけてあげることで気持ちが安らぐのかもしれません。
ただ、ネガティブ思考になりがちな為、捉え方によっては自分など世の中に必要ないなど意図とは別の思考で物事を考えられてしまうリスクがありますとにかく、言葉という重みは予想以上でかける言葉次第でよりうつ病が深刻になるかもしれません。
使い方をしっかりと考えなければなりません。
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