かつては、現在に比べればあまり深刻に考えられていなかった「うつ」ですが、近年ではテレビ番組でテーマに掲げられることも珍しくなくなったほど注目されている病気です。
そんな時代ですから、インターネットでも「うつ」をチェックすることができるようになってきていますので、自分がうつかもしれないと思いつつも、病院に行くのはなんとなく気が引けるという人は、もしかしたらそういったサービスを利用してみるのも悪くないとは思います。
ただ、まあ正直、「気軽にうつチェックをしよう」などという呼びかけを見ても応じる気持ちになれるかどうかは疑問ではあります。
何しろ、命にかかわる病気ですから、インターネットのうつチェック診断を「気軽に」利用するくらいであれば、
逆に、自分がうつかもしれないと考えてそういったサイトを利用して、たとえば「あなたのうつ度は80%」などと表示されたとしても、それで自分はうつなのだと思いこむのは逆効果です。
もちろん、ある程度の根拠を持って診断してくれるサービスもありますが、中には、ゲーム感覚でおもしろおかしく診断して結果を提示するタイプのうつチェック診断サイトもありますし、はっきり言って趣味の悪いいたずらを目的とした非人道的なうつチェック診断サイトも存在しています。
ですから、もし本当に自分が「うつ」かもしれないと考えるのであれば、そうしたサイトを利用するのではなく、病院に行くほうが間違いないと言えます。
また、他者に対しても、あまりにも悩みが大きい人には、うつチェック診断のサイトではなく、病院に行くことをすすめるほうが無難であると言えるはずです。
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目次
あまりマジメにとらえない程度に利用
仕事の合間にちょっとした息抜きとして、あまりマジメにとらえない程度に利用するのであれば、ほとんどのサイトは無料で利用できますので、それはそれで悪くはないかなという気はします。ただ、どんな診断結果が表示されても、
たかだか10や20のチェック項目に答えただけでうつであるかどうかを厳密にチェックすることはできませんので、厳密な結果を知りたいのであれば、病院でカウンセリングを受ける、あるいは血液検査を行うことで検査できます。
本気で心配している人は、まずは病院に行って、お医者さんに相談してみることをおすすめします。
また、自治体でも相談に乗ってくれるところがありますので、しかるべき機関に相談してみるのもよいでしょう。
うつ病かも・・・そう思ったらまずは病院へ
今の時代は、おそらくこれまでにないレベルで「うつ病」について各種メディアで取り挙げられる機会が多くなっています。
ですから当然、テレビの視聴者やインターネットの利用者の間では、これまでにないくらい「うつ病」への関心が高まっている時代でもあると言えます。
そんなときに、ちょっと気分が沈んでいると、「あ、もしかしたら私はうつ病かも・・・」と思う人も多くなっており、うつ病に関するセルフチェックサービスを無料で提供しているウェブサイトも増加の一途をたどっています。
セルフチェックをしてみるというのは、確かにある種の傾向がはっきりするという意味で有効かもしれませんが、そのチェックの結果、「あなたはうつ病です」などという無責任な表示が現れても、あなたが
ので、そこに関しては、サービスを利用するときには要注意です。
実は、うつ病にかかりやすいタイプというのがあって、セルフチェックはそういったデータを参考にしている場合が多く、もしセルフチェックの結果がすべて正しいとするならば、「うつ病にかかりやすいタイプの人」はすべてうつ病であるということになってしまいます。
ちなみに「うつ病にかかりやすいタイプの人」というのは、生真面目、几帳面、仕事熱心、責任感が強い、正義感が強い、凝り性といったタイプの人です。
これらのファクターが複数該当する人が、より「うつ病です」と表示されやすくプログラムされているセルフチェッカーが多いので、
しかし、家事や仕事に追われる毎日がどうもおもしろくない、これまで好きだったことやものが好きであると感じなくなっているような場合には、うつ病にかかっている、あるいはうつ病の予備軍である可能性は確かにあります。
そういう場合には、とにかくまず病院に行ってカウンセリングを受けることをおすすめします。
また、最近ではカウンセリングだけではなく、血液検査でうつの可能性を知ることができますので、心配が大きい人は、一度血液検査をしてもらったほうがよいと思います。
うつ病というのは、一度発症してしまうとかなり厄介な病気ですし、悪化してしまうと、最悪の場合死を招くことも考えられる病気ですから、とにかく早めに受診されることが望ましいと言えます。
初期的な症状であれば、場合によっては3カ月足らずで完治することもできますので、うつ病かな、と思ったら、まずは病院に行きましょう。
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うつ病のチェック項目
うつ病の患者数がひと昔前にくらべてほんとうに増加しているのかどうかは正直疑問に思える部分もあります。
というのも、近年のように、いくつかのチェック項目を設けたうつ病のセルフテストのようなものがなかったという事実があるからです。
ただ、うつ病であると認定される人が増えている事は間違いない事実ですから、そこには、「自分がうつ病かもしれないと疑う人が増えた」ということも、どうやら間違いないでしょう。
シンプルに、うつ病の罹患者が増加しているとすると、そこには思い当たるいくつかの理由があります。
ひとつに、上で述べたとおり、セルフテストなどによって自身がうつ病を発症している可能性があるのではないかと
そして、インターネットの整備によって、うつ病に関連する情報が以前よりもはるかに簡単に手に入るようになったこと。
さらには、メディアで頻繁に取り上げられるようになったということもそうでしょう。
そして、やはり時代がどんどん変化していく中で、その変化の速さに対応できないと過敏に感じる人がストレスを蓄積させてしまうというケースも考えられます。
要するに、現代は非常に住みにくい、生活しづらい世の中に変貌しているというのもその理由のひとつに数えられるかもしれません。
さて、先ほどセルフテストの話を取り上げましたが、それではセルフテストのチェック項目にはいったいどのような内容が含まれているのかということについても少し触れておきたいと思います。
セルフテストのチェック項目は、うつ病の症状の程度によってもかなり異なってきます。
病状が進行している中度~重度うつ病患者に対し、その程度を知るために行うテストのチェック項目には、「自殺願望」や「自分の価値」など、かなり極端なチェック項目が多数設けられています。
ほかにも、拒食や過食、不眠や過眠といった状況と継続期間にも言及しています。加えて、急激な体重の増減についても触れられることが多いです。
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うつ病チェックは他人の目も大切
近年、うつ病に関する情報をかなり多く目や耳にする機会が増えてきたという印象があります。
近年うつ病患者が増加しているという現実を受けて、各種メディア、マスコミでこのテーマを取り上げるケースが多くなってきているのがその最大の理由でしょう。
また、うつ病に関しては、セルフチェックすることができるインターネット媒体が増加していることから、うつ病に対して積極的に関心を持つ人が増えてきているようです。
しかし中には、遊び半分――というとさすがに言い過ぎかもしれませんが、それに近い「興味本位」という形でそうしたセルフチェックのテストにトライしてみるという人も少なくないようです。
もちろん、自分でうつ病かどうかを判断したい気持ちはわかりますし、うつ病について関心を持ち、「もしかしたら自分はうつ病なのかもしれない・・・」と考えてそうしたテストを受けてみることは、決して悪いことではありません。
ただし、うつ病を治療するとなると、客観的な目(つまり、医師をはじめとする他人の目)が何より重要になることは間違いありません。
ですから、うつ病に関するチェックテストの結果だけをうのみにすることなく、不安や心配があるのであれば、まずは病院に行ってお医者さんのカウンセリングを受けることをおすすめします。
他人の目は、自分では見えない部分までちゃんと見てくれることがありますが、しかしだからと言って、他人の目ばかりを強く信じすぎてしまうことは、できるだけ避けなければなりません。
もちろん、お医者さんの意見は重要ですが、お医者さんではない他人(特に親兄弟や友人知人)の見解は、医学的根拠に基づいていない場合が多いと考えられますので、頭から信じ込んでしまうのは少々危険であるといえます。
自分自身で見つめること、そして他人の意見を尊重すること、このどちらもとても大切なことですが、
そして、そうしたさまざまな「他人」の意見や考えの頂点に、医師の見解がなければなりません。
うつ病というのは、場合によっては医師ですら正しい判断が難しいと考えられることもある、非常にデリケートな問題です。
ですから、あまりにも凝り固まった考え方に終始しすぎると、治療が大幅に遅れてしまうことも考えられますので、できる限り柔軟な姿勢が必要であるといえるでしょう。
そのためにも、信頼できるお医者さんと、こころを許せるお医者さん以外の他人がいることが望ましいとも言えます。
厚生労働省もうつ病チェックを推奨
近年、各種メディアで盛んに「うつ病」について報道していますが、現代病ともいうべきこの病気を取り上げているのは、メディアやマスコミだけではありません。
当然厚生労働省でも、うつ病の増加には目を光らせています。今回は、厚生労働省におけるうつ病対策への取り組みについてお話していきたいと思います。
最近ではうつ病の増加にともなって、インターネット上でも非常に多くのサイトでうつ病に関する情報を掲載するようになってきていますが、その中でも、うつ病について取り上げているサイトのほとんどで実施しているのが、
です。そして、それらの「うつ病チェックテスト」は、当然厚生労働省でも推奨しているのですが、ネット上にあるチェックテストは、意外とこの厚生労働省で推奨している内容とほぼ一致しているというケースが多いのです。
まあうつ病のチェックテストに関しては、「ガイドライン」といえるほどのものを発表しているわけではないので、そこまで一致させる必要はないという印象もあります。
しかし厚生労働省ではさまざまな事象に関してさまざまなガイドラインを発表しているだけに、うつ病に関しても、厚生労働省のチェックテストと同様の内容であれば、基本的にまちがいはないはず・・・という形で、それぞれのホームページに掲載する人が多いのかな、という気もします。
ただ、民間のウェブサイトの場合、基本的には具体的な分野わけをせず、単に「うつ病診断チェックテスト」といった形でテストを提供していることが多いです。
厚生労働省の場合、もちろんそうした一般的な形のチェックテストの提供はしているだけではなく、「職場におけるうつ発症の可能性」を診断するチェックテストも提供しています。
このあたりは、さすがに厚生労働省だなと思う反面、それだけ
ということを表していることにもなるのではないでしょうか。
また、うつ病のチェックテストだけではなく、うつ病に関連した「ストレスチェック」のようなテストも充実しています。
珍しいところでは、「不眠尺度を診断するチェックテスト」もあります。
もちろんどれも無料で利用できますが、基本的にはウェブサイト上に存在しているテストなので、インターネット環境が整っているということが大前提になります。
ですから、ご自身で何か思い当たるようなところがあれば、ぜひセルフチェックしてみてはいかがでしょうか。
うつ病のチェックが必要な中学生
近年では若年層のうつ病が顕著になってきています。中でも、「思春期」と呼ばれる特有の時期にさしかかることが多い中学生がうつ病を発症するケースが非常に多くなってきています。
しかも、中学生の場合、その発症原因がはっきりしないケースもあります。なぜなら、
からです。
それが学校生活におけるものなのか、それとも家庭におけるものなのか、さらには別の場所で何らかの原因がつくられてしまったのかという部分に関しては、少なくとも彼、もしくは彼女のごく近しい間柄の人物であったとしても、そう簡単に見当がつくものではありません。
うつ病の場合、その原因を徹底的に究明して、その原因を徹底的に取り除くことが有効な場合が多いです。
しかし中学生の場合、その特定自体が非常に難しく、また、複数の因子が作用しているケースも珍しくないため、原因を究明して取り除くこと自体があまりにも難しいことであると思われるのです。
そこで重要なことが、中学生前後の多感な時期の子供へは、やはり注意深いチェックが必要になる、ということです。
もちろん、いつもどおり元気に過ごしている子どもに対して過度な保護観察をする必要はありませんが、重要なポイントは、「あるとき急に変化が起きた」とか、「それがある程度継続している」という場合です。
ちなみにここでいう「変化」とは、ネガティヴな変化です。元気だった子どもがふさぐようになった、あるいは食欲が急になくなったといった変化です。中学生くらいの子どもたちは、
ですから、すべての変化に目を配っていたら、観察するほうも感覚がマヒしてきてしまいますので、それはおすすめではありません。どちらかと言えば、ネガティヴな変化に注意を傾けるべきです。
ただし、思春期の子どもたちは、保護者や先生のいうことをあまり素直に受け入れないことも珍しくありません。
そんなときに、自分の判断だけでその後の対処を子どもに押し付けてしまうのは、問題が悪化してしまう可能性も考えられます。
ですから、まあここは難しい部分ではあると思いますが、ある程度長期的に経過観察し、時間をかけて状態を見極めることが肝要であるといえるでしょう。
難しい時期だからこそ、いろいろな問題がおこるわけですから、近くにいる人が
です。「押し付け」は絶対に逆効果になります。
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中学生のうつ病チェック
思春期と呼ばれる時期は、個人によってその期間に多少のちがいがあるものの、しかし基本的にはだれでもいろいろなことを経験し、いろいろと考え、感じる時期であるのは間違いありません。
年代で言えば、おそらく中学生の3年間を含む5~6年くらいというのが一般的な解釈ではないでしょうか。とにかく感受性が強いこの時期だけに、
であり、いわゆる「うつ」を発症する子どもも少なくありません。ここでは、主に中学生のうつ病について考えていきたいと思います。
中学生に限らず、青少年、あるいは中年以上の人間であっても、うつ病というのはいろいろな原因で発症します。その原因を明確に突き止めることは難しいとされます。
しかし、精神的に不安定な中学生くらいの思春期の子どもたちにとって、うつ病を発症させる危険因子は、ほかの年代よりもはるかに多いと考えられます。
要するに、年齢によっては危険因子とはならないファクターまで危険因子になってしまうのが、この時期のうつの特徴といえるでしょう。
ですから、中学生前後の子どもがうつ病を発症しなければならない可能性は非常に高く、その原因も非常に多様であると考えることができます。
とはいえ、やはり発症原因にはある程度の傾向があることもまた事実です。中学生といえば、
であることからもわかるように、学校生活の中で大きなストレスを感じてしまい、結果的にうつ病を発症してしまったというケースがまずは多いといえます。
そして、家庭の問題がきっかけでうつ病を発症する子どもも当然多いことは想像できると思います。
中でも、母子家庭という環境でそだったお子さんが、中学生くらいになるとうつ病を発症する例が非常に多くなっています。
中学生くらいだと、おそらく自分がうつ病であるかどうかというところにそれほど関心を持たないと思われます。
ですから、セルフチェックのテストを受けてみるという子どもはあまり多くないでしょう。この時期の子どもたちがうつを自覚するのは、
というケースが多く、その意味では、やはり保護者や学校の先生が普段からチェックしておくことが望ましいといえるでしょう。
もちろん、仲のよい友だちが、様子の変化に気づくということも、大きな手がかりになる場合がありますので、これもまた貴重なオブザーバーといえるでしょう。
いずれにしても、その傾向が見られたらすぐに病院に連れて行って検査をしてあげることをおすすめします。そして、できるだけ早期に解決することが望まれます。
将来ある子どもの未来を守ってあげられるのは、やはり「身近な大人」しかいないのです。
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